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【体験レポート】1人で書くより断然進む!『サポートブック』をみんなで楽しく書いちゃおう!/2018.01act@横須賀市役所|2018.03体験会@横須賀市療育相談センター

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目次

横須賀市では、就学前の支援が必要な子どもについて、『本人・保護者と共につくる支援シート(通称:黄色いファイル)』を作成します。

用語解説|『本人・保護者と共につくる支援シート(通称:黄色いファイル)』とは
就学を機に、保護者・幼稚園・保育園・療育機関などが連携して作成するこの黄色いファイルは、幼稚園・保育園→小学校→中学校→高等学校等→そして就労へと進む過程で、本人・保護者・学校が協力して、指導内容や支援計画等を記載し、主に教育現場において活用されています。

ここにもうひとつ、平成29年度から本格運用が始まったのが『サポートブック』です。

この『サポートブック』について、sukasuka-ippoが2018.01に主催した説明会actと2018.03に横須賀市療育相談センターで保護者向けに開催された体験会の2本立てで体験レポートをお届けしたいと思います。

2018.01.23|説明会act
支援級への運用はこれから!『サポートブック』をイチから学ぼう!

横須賀市役所内の一室を会場に、勉強会actがスタート!

実際にサポートブックの書き方や活用をフォローする立場の横須賀市療育相談センター・ソーシャルワーカーの山邊さん(写真左)、サポートブックの作成の中心的役割を果たしてきた横須賀市 障害とくらしの支援協議会 こども支援連絡会 事務局の山崎さん(写真中央)、そして配布窓口としての役割を担う横須賀市 福祉部 障害福祉課 サポートブック推進事業担当・石野さん(写真右)が講師を務めてくださいました。

まずはサポートブックの構成をご紹介


▲黄緑のファイルとステキな装丁が嬉しいサポートブック。

その中身は…

  1. サポートマップ|本人(家族)を中心に、支援機関との関わりが視覚的にわかる生活マップ
  2. 週間予定表|ライフスタイル
  3. 本人について|性格や特徴、夢や家族が大切にしていることなど
  4. 基本情報|氏名・住所・家族構成など
  5. 生育・発達・健診の記録|主に母子手帳からの情報
  6. 療育・相談・判定の記録|その他、手帳・手当・年金の状況を記載
  7. 医療情報|かかりつけ医・既往症・くすり・注意点のほか、リハビリの経過も記載
  8. 成長の歩み|乳幼児期から学齢期・学齢期以降の在籍情報と成長のエピソード
  9. 福祉サービス利用歴|いつ・どんな事業所をどんな目的で使ったかの記録
  10. 日常生活のちからの記録|身辺自立やコミュニケーション・社会性などを項目ごとに記入

と、盛りだくさん!

というのも、この『サポートブック』を作るために、支援者や保護者がモニターとして参加し、福祉サービスの現場で実際に必要とされる情報はもちろん、支援の必要な子どもが大人になる中で記憶からこぼれてしまう情報をも記録しておきたいという親の願いも込められているからこその情報量なのです。

実際のページをパラパラめくってみると…


▲最初にサポートブックのマニュアルがついているので、サポートブックの主旨をいつでも確認できます。


▲一番初めの記入ページは、「これなら書けるかも!」と思わせる視覚的な要素が強いサポートマップ。


▲福祉の現場や支援者が、実際の支援に役立てているのはこの『日常生活のちからの記録』の項目。食事や排泄などの身辺自立に関する情報や…


▲自分の気持ちを伝える方法やコミュニケーションの手段などを細かく記載し、共有することができます。


▲その他、より実用的かつ長期的な視点で支援を繋ぐツールとして活用できるよう、介助・医療・リハビリに関する配慮事項を詳しく記載できるページなどの付録ページも充実!

将来、年金申請時(20歳の時など)に必要となるものの、なかなか記憶をさかのぼって記載することが難しい、幼少期からの詳細な日常生活の状況などを記入しておける付録ページも加わり、前回取材した2016年度版よりバージョンアップしていました。

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ざっと説明を聞いてから、『サポートブック』を実際に書いてみる!


▲実際に書いてみると、結構難しい。ポイントはどこにあるのかを質問しているうちに、将来の年金の申請などにも話が広がりました。サポートブックの書き方を通して、まだ学齢期の子どもの進学・就労という、未来を垣間見ることもできたように思います。

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2回目の勉強会は療育相談センターが保護者向けに開催した体験会を取材
支援級の活用は今後の課題!周知を広げる第一歩

まだ本運用が始まったばかりのサポートブックを、横須賀市内に浸透させるには「数年をかけて、段階的かつ計画的」に取り組んでいく必要があると考えられています。

そのため、サポートブックの作成や活用、その後の検証をしっかりと行えるよう、2017年度については、フォロー体制を取りやすい「横須賀市療育相談センターや市内特別支援学校の在籍児童を中心」に運用

2018.03に横須賀市療育相談センターで開催された保護者向けの勉強会にsukasuka-ippoメンバーも参加して、2018.04に就学する児童の保護者が実際にサポートブックに記入する体験会を取材させてもらいました!


▲就学を控えたsukasuka-ippoメンバー・うさぎのめろんをはじめ、地域の小学校の支援級に在籍しているため「サポートブックを書くのは初めて!」というmisaとゆかねこも、このサポートブック体験会に参加しました。

和気あいあいと進められた勉強会の様子をレポートします!

サポートブックの「わからない」「面倒くさい」をカバーするそのポイントは…

Point.01
わからないところはその都度質問しながら書き進められるのでとてもスムーズ!

サポートブックの主旨や説明をひと通り聞いて理解していても、実際にサポートブックを前にすると、何を書いてよいのか意外に迷います。

例えば、『日常生活のちからの記録』という項目の初めに出てくる『飲食|食べる』について、

  • いつ頃できるようになったかな?
  • 今、どこまでできるかな?
  • おうちや学校などでどんな支援・工夫があればできるかな?等

と、自由記述欄に記入のポイントが挙げられていますが、

「ここはどんなことを書けばいいの?」
「これってどういう意味だろう?」
というところが結構出てきてしまって、すぐにペンが止まってしまうなんてこともしばしば。

この集まりには、サポートブックに詳しい横須賀市療育相談センターのソーシャルワーカーさんが同席してくれていたので、ちょっとわからないところ、迷うところがあったらすぐに聞くことができるというのが、とても心強かったです。

Point.02
他のママたちとおしゃべりしながら楽しく書ける!

ママ同士でも、お互いの書いたところを見比べたり、生まれたときの話や就学の話題で盛り上がりながら、皆さん楽しそうにペンを進めていました。

取材を通してサポートブックについて知っていたsukasuka-ippoメンバーの私たちも、実はまだ書けてない…!


▲小学2年生(取材時は1年生)の子どもを持つsukasuka-メンバーのゆかねことmisaも、サポートブックについてちゃんと聞くのは初めて。ワーカーさんにイチから丁寧に教えてもらい、その場で書き始めることができました。

就学のタイミングに合わせてサポートブックを作成することで、これからの負担を軽減!

療育相談センターでは、毎年、こうしたサポートブックの勉強会を開催予定

4月は小学校や放課後等デイサービスなど、子どもにとっても親にとっても新しい変化がいっぱい!

横須賀市療育相談センターでは、そんな環境の変化への不安と負担を少しでも軽くするため、これから毎年、卒園を控えた保護者向けにサポートブックの勉強会を行う予定とのこと。

sukasuka-kids(学童)でも障害児受け入れの聞き取りシートとして『サポートブック』を活用!

sukasuka-ippoが2018.04に開所した、障害のある子もない子も共に生きるインクルーシブ学童『sukasuka-kids(すかすかきっず)』でも、実は『サポートブック』の一部を聞き取りシートとして活用しています!

具体的には、

3.本人について|性格や特徴、夢や家族が大切にしていることなど
4.基本情報|氏名・住所・家族構成など

そして、一番、参考になるのはお子さまの支援に必要な具体的な情報が並ぶ

10.日常生活のちからの記録|身辺自立やコミュニケーション・社会性などを項目ごとに記入

の項目です。保護者の方と一緒にサポートブックを活用し、お子さんに関する必要な情報を共有しようと、学童の入所面談の際に『サポートブック』のうち数枚のシートを事前の聞き取りシートとして利用しました。

保護者の方からの感想は…

  • 『サポートブック』の存在を知らなかったので、こんな風に細かく記載できるツールがあることにびっくりしました。
  • 実際に書き出してみると、やっぱりどこにポイントをおいて書けばよいのかが難しく空欄ばかりになってしまいましたが、記入に迷う項目については面談時にスタッフの方と一緒に書きあげていけば良いと言われていたので安心しました。
  • フリー筆記欄に比べて、チェック項目の欄が書きやすかったので、もう少し細かなチェック項目が増えると、より書きやすいように思いました。

スタッフの感想は…

  • シートを渡して記入をするだけでは、どのように書けばよいか戸惑ってしまう保護者の方も多く、最初はスタッフが一緒にお話をしながら書き込んでいく方法もよいのかなと思いました。
  • 項目に沿って、スタッフが質問形式で問いかけ、保護者に答えてもらいながらサポートブックにメモをとり、それをあとでゆっくり清書して仕上げるという方法もありかなという印象。対話を中心に活用することで、双方にとって必要な情報をサポートブックに盛り込めるのではないかと感じました。
  • 保護者の方がスムーズに記入できるようにするためには、スタッフもサポートブックについて事前にしっかり研修して、活用の目的やポイントを共有しておく必要があると感じました。

今回、学童でサポートブックを活用をしてみると、やっぱり記入の仕方の課題が見えてきました。

保護者にとっても目的がわからない中で記入するのは大変ですし、情報を受け取るスタッフも、サポートブックについて理解していないと的確なアドバイスができません。わからないまま進めるのではなく、その都度、立ち止まり、サポートブックの目的や主旨を確認して、障害福祉課など窓口に相談したり、出前トークや勉強会などをお願いするなど、アクションを起こしていくのも大切だと思います。

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サポートブックの入手は、障害福祉課の窓口での配布、または便利なダウンロードで!

サポートブックは現在、障害福祉課の窓口で配布されています。また、サポートブックの様式などは、ダウンロードすることができます。

▼横須賀市HP>障害のあるお子さんのための相談・支援ファイル(サポートブック)
http://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/3030/supportbook.html

 

スムーズに活用してもらうには説明などのフォローが大事!
サポートブックを学校に提出するときは、まず障害福祉課に相談してください!

横須賀市のホームページから、サポートブックの様式をダウンロードして、在籍する学校などに提出することはできますが、支援級の場合は、まだまだ学校側の周知も足りていないのが現状。

「サポートブックを受け取る側にも正しい理解が必要なので、サポートブックを支援級でも活用したいと考えている保護者の方は、是非、事前に障害福祉課に一報ください!わたしたちが事前に学校にサポートブック活用の主旨を説明するなど運用をフォローします!」と話すサポートブック推進事業担当・石野さん。

横須賀市 福祉部 障害福祉課 サポートブック推進事業担当
電話/ 046-822-9837
FAX/ 046-825-6040
メール/ jiritsushien-net@city.yokosuka.kanagawa.jp

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長い準備期間を経て本運用が始まった『サポートブック』ですが、本人と家族、支援者みんなの思いをつなげて大切に育てていけるようsukasuka-ippoでも情報発信を継続していきたいと思います!

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2018.01.23
説明会act/支援級でも運用が本格化!?障害を持つお子さんの未来に役立つ『サポートブック』をイチから学ぼう!
@横須賀市役所
協力/ 横須賀市 福祉部 障害福祉課 サポートブック推進事業担当・横須賀市療育相談センター・横須賀市 障害とくらしの支援協議会 こども支援連絡会 事務局
取材/ 五本木愛・reiko・ぼんちゃん・takeshima satoko
文/ takeshima satoko

2018.03.03
サポートブック体験会
@横須賀市療育相談センター
取材/ misa・うさぎのめろん・Yuka Kaneko
文/ Yuka Kaneko

写真加工/ ゆっぴー
編集/ takeshima satoko

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