小さく小さく生まれたハルも、元気に育ち気がついたら小学1年生。
リハビリや療育、お友だちとの関わり合いを経て、ちょっとずつ、でも確実に成長してきたハル。
難しかった歩行もようやく、ふらふらと独歩ができるようになり、今、歩くことが楽しくて仕方ないようです。
これまでのことを振り返りながら、気ままに歩くハルの様子をご紹介したいと思います。
わずか575gで生まれた息子ハルは心身ともに発達がゆっくり
出生時、575gの「超低体重児」だったハル。
ちなみに、よく「未熟児」という言葉を使いますが、正式には出生体重で分類され
2500g未満を「低出生体重児」
1500g未満を「極低出生体重児」
1000g未満を「超低出生体重児」
と呼びます。
低体重児の傾向として、知的にも身体的にも発達がゆっくり、というのはよく言われることですが、そのほかには決まった特性はありません。
本当に人それぞれ、見通しが立たないと言えばそうですが、良く言えば未知数、可能性は無限大!だと思っています。
いつになったら歩けるの?周りと比較して悩んだことも
「ゆっくり」なのは覚悟の上!健常児と比べたってしょうがない!と割り切っていた私ですが、1歳を過ぎた頃、同じ低体重児ちゃんの集まりに参加した時に、軽くショックを受けました。
それは、歩行と発語がうちだけ著しく遅れていたこと。
もちろん、出生体重の差もあります。500g台、700g台、1000g台…では成長度合いが変わってくるのは当然。
だけど同じ500g台を見ても、やっぱりうちだけ圧倒的に遅くない!?と思ってしまったんですね~。
まだこの時は1歳だったので、まあこれからこれから!なーんて思っていました。
誰にも止められない!?高速ハイハイを極めた男子
とにかく、ハルの移動手段として一番長かったのがハイハイです。
たぶんこれって、人間が自力で移動できる一番最初の動きですよね。彼はこれをとことん極めました。本人にとっても一番効率がよく、思うままに動ける手段だとわかっているからでしょうね。そのおかげか腕の筋肉がかなりつきました!
でもハイハイは屋内限定。
外では汚れるし危ないので、お出かけしても抱っこかバギーに乗っていることがほとんどでした。
「あと少し」がとにかく長い!
2歳前くらいから横須賀市療育相談センターのPT(理学療法)に通うようになり、私も相談先ができたことで随分気持ちが楽になりました。
つかまり立ちをしながら遊んでみるとか、そんなことから始めて、ようやく伝い歩きができるようになったのが4歳頃のこと。
▲なんとかつかまって立つことができた3歳
▲余裕がでてきた4歳
ここまでも長かったですが、ここからがまた長い!
ハイハイしていた頃に比べたらかなりの進歩ではありますが、「あと少しで歩けそうだね~!」「もうすぐだよ、すぐ!」と声をかけてもらうのが嬉しい反面、まだまだ先のことのように思えて素直に喜べない自分もいました。
あっちへふらふら、こっちへふらふら…
この伝い歩き習得がまた大変で、今度は外での行動範囲がぐっと増えるわけです。
そうすると、買い物なんて行くともう、あらゆる商品棚をつたって、あっちいったりこっちいったり。可動式のワゴンに掴まろうものなら、ワゴンがひっくり返るかわが子がひっくり返るか…みたいな!
とにかく油断できない時期、本っ当に神経使いながら過ごしていました。ヒヤリとする怪我も経験しましたが、母も子もたくましく成長いたしました。
見てください。この楽しそうな顔
下肢装具、歩行器、杖など、いろんな補助具にお世話になってきましたが、ハルが一番生き生きとするのは体ひとつで歩いているとき。
不思議なんですが、バランスをとるために使っている補助具を、ハル自身があまり必要としていないんですよね。
足が軽くて、遮るものがなくて、自由。これが一番リラックスできるんだと思います。
ハルの下肢装具について紹介している記事はコチラ>>【ライフハック】目指せ自力歩行!心強いサポートをしてくれる下肢装具&補助具たち
学校生活では車椅子・歩行器・手つなぎ歩行を場面に合わせて使い分け
集団行動や時間どおりに動くことが必要とされる学校生活では、活動の内容に合った移動手段を毎回考えてもらっています。
例えば…
遠足なら、
- 車椅子でみんなと一緒に移動
- 現地では手つなぎでレクリエーションに参加
運動会は、
- ダンスは車椅子で下半身を安定させて上半身を思い切り動かす!
- 徒競走は先生と手つなぎで走る!
など。
避難訓練でも、
- 先生の抱っこで高台へ
- 用務員さんに運んでもらった車椅子に乗って坂道ルートでゆっくり戻る
という流れを考えてくださったり。
本当、ありがたいです!
【おまけ】通い慣れた横須賀中央をぶらり
▲スカレーくんに上から目線で何か言ってますよ
▲通るたびに毎回ツーショットとりたがる人
▲大好きなドーナツも自分で見て選べるのが嬉しい!このお店、避けて通れない…
・・・
ここまで来るのに7年。
完全なひとり歩きとはまだ言えませんし転倒・怪我などの心配は尽きません。それでもたくましく、とーっても楽しそうに生きているハルを、近くで見守れることに幸せを感じています。
2017.11