みなさん、『サポートブック』ってご存知ですか!?
段階的にではありますが、来年度から本運用が始まる『サポートブック』は、障害児者やその家族の生活に大きく関わる大きなプロジェクトです。
このサポートブックについて、一般向けに初めて開催された勉強会『サポートブックとは?~教育と福祉と家庭の連携のために~』(2016.10.14 @ヴェルクよこすか)にsukasuka-ippoも参加してきました!障害福祉課の久保村さんの説明と当日配布された資料を例によってバリバリと噛み砕き、ダイジェストにしてお届けしたいと思います。
お子さんの生育歴・療育や相談の経過、すぐに振り返ることができますか?
1歳半健診、3歳児健診、発達相談、個別支援計画作成、療育手帳の申請、受給者証の取得、就学相談…。
まだ幼い障害児を育てる保護者であるわたしたちでも、多くの場面で子どもの生育歴や特性などを聞かれ、その都度、回答してきましたが、それほど前のことではないはずなのに思い出すのは結構大変ですよね。
それが、20歳の年金申請時になったらどうでしょう。小さいころの生育歴を思い出せず、悩む保護者の方も多いのだそうです。
こうした基本的な情報を色々な場所で繰り返し質問される保護者の聞き取りの負担軽減のほか、
- ひとりの子どもを取り巻く関係者間で一貫性のある支援を実現するためのつなぎ役となる共通のツール
- 親の急な入院の際や親亡き後の心配の軽減
を目的として今、横須賀市 障害とくらしの支援協議会 こども支援会議が主導して検討が進められているのが『サポートブック』です。
サポートブックってどんなもの?とりあえず実物を見てみましょう!
では早速、勉強会で配られた記載例(8歳女児)をご紹介します。自分ならどう記載するかなどを想像しながらご覧いただくと、よりイメージがつかめるかもしれません。
勉強会ではライフステージが大きく変わる18歳男子の記載例も配布されました。
サポートブックの内容は、成長によって変わっていく情報(更新)と一度作成したらある程度固定化される情報(基礎情報)を想定しているそうです。
レイアウトや盛り込む内容等は2016.10現在のもので本運用に向けてまだまだ調整中です。
かわいい表紙にモチベーションが上がります!
情報をやりとりするシートって味気なくなりがちですが、こういう台紙が付いているだけでなんだかなごみますね。
『サポートマップ』(更新)
『週間予定表』(更新)
『わたしのこと』(更新)
わたしの願い、性格・特技、好きなこと・苦手なこと、困ったとき・不機嫌なとき、家族の願い・想い・大事にしていること…などを記入します。
『わたしと家族のこと』(基礎情報)
氏名・住所・家族構成…など
『生育・発達・健診の記録』(基礎情報)
母子手帳に記載されている情報+αをまとめておけるページです。首座りや寝返りなど、このあたりの記憶は薄れる一方!?とにかく記録が頼りです。
『成長のあゆみ』(基礎情報)
『療育・相談・判定歴』『手帳・手当・年金の状況』(基礎情報)
『福祉サービス利用歴』(基礎情報)
『医療ケア情報』(基礎情報)
『日常生活のちからの記録』(更新)
身辺自立、コミュニケーション、概念理解、移動、生活など、成長の目安になる項目についてチェックできるようになっているほか、自由記述欄でさらに細かく配慮すべき項目や達成状況等を伝えることができるようになっています、
はやい人は1~2時間で作成、平均すると3~4時間、じっくり書くと5~10時間!?
平成27年から2年に渡り、モデル事業を実施し、運用に向けて検討が進められてきたサポートブックですが、平成27年度は未就学児、小・中・高の計35名に実際にサポートブックを作成してもらい、書きやすさや使い勝手、活用について検証をしてきたそうです。
サポートブックに記入したお母さんからのヒアリングによると…
【大変だったところ】
- 小さいころのことは忘れているため、思い出すのが大変。
- 特に、高校部3年生で作成された方にとっては大変な負担。
- 母子手帳がない場合もある。(おすわりやはいはいなどの経過が空欄になっていることも…)
【よかったところ】
- 忘れかけていた子育ての大変さや、我が子の成長過程を振り返ることができた。
- 今できていること、できないことがわかる。
- ステップアップ目標を日常生活の中に意識づけしやすい。
- 本当によく読んでもらえるなら、子どものことを関係者に伝える手段として良い。
このほか、書きにくかった項目などについても意見を集め、これらヒアリングの結果をもとに書式を変更し、本運用に向けてさらに準備を進めていくそうです。
・・・
では、このサポートブック。いったいどのように活用されるのでしょう?
では、次にこの情報満載のサポートブックがどのように活用できるか。現在、期待されている場面をイメージしやすいように成長ごとにまとめてご紹介します。
【幼少期】相談記録や支援経過を積み上げていくことで支援の方向性を共有!
小さいころから相談記録や支援経過を積み上げていくことによって、ライフステージが移っても支援はもちろん、信頼関係や安心を引き継いでいけるように考えられているサポートブック。
実際に幼少期でも、療育相談センターなどの相談窓口や療育手帳の取得、デイサービス等の利用、そして就学相談など、色々な場面で情報を求められるのが現状です。サポートブックがあれば、一番最初の記入は確かに大変ですが、こうした聞き取りの負担は確かに軽減されるでしょう。
また、日々成長し、できるようになることが増えたり、好きなこと・嫌いなことが変わっていく子どもの状況をサポートブックに書き取っていくことで、記入時点でのその子の全体像を理解するためのツールになります。
ただ、このサポートブックも万全ではありません。サポートブックは本人の5、6割のイメージがつかめるものを目指していますので、実際の支援場所では、各機関がきちんと当事者と対話しながら、さらに詳しく必要な情報を聞き取ることが必要になることを支援する側に周知していくことも必要だと考えられています。
【学齢期】学校の支援シートがさらに充実!?ただし課題も…
支援教育を受けるお子さんが小学校に上がる時には、黄色い「支援ノート」が配られます。現在はこの支援ノートの情報をもとに本人・保護者と学校が連携を図っていますが、主として教育的な視点で作成されているため、この支援ノートには生育歴や日常生活の情報は記載されていません。
そこで、この支援シートにサポートブックのコピーをとじ込むことで、生育歴や相談・判定歴、日常生活の状況など子どもに関する基礎的な情報も学校と共有できるのではないかと期待されています。
具体的な活用事例がこちら
【養護学校の場合】
- 新入学時に、サポートブック(写し)を学校の個人ファイルに綴じて活用⇒担任の先生の日々の支援の参考にしてもらう
- 小学校部入学直後のアセスメントの事前資料作成に活用⇒その子の実態に合った指導を行うための準備に役立った
- 中学卒業を見据えて福祉サービスや関係機関へつなぐツールとして作成⇒放課後等デイサービスや移動支援・相談支援の利用につながった
- 中学から高等部・新しい学校へ進学するために行われた引き継ぎ会議の時に活用
- 児童について、保護者・学校・福祉サービスなど関係者が集まり、サポートブックを使って日常生活の部分を中心に変化があったところ(成長・支援の方法・こだわり等)をモニタリングしたケースもありました。
【小学校の場合】
- サポートブックを作成し、地域の小学校支援級に入学した子は3名(H28年度)
- 3名とも入学後、一度は学校の先生にサポートブックに目を通してもらった。
- ただし、サポートブックの取り組みは初めてということもあり、どう活用すればいいのか難しいという学校現場の声、家庭訪問時に担任の先生が目を通した、本人・保護者・学校・福祉・行政が集まりケース会を開いた…など、地域の小学校によって活用程度はさまざま。
【大人期-01】高校卒業後の進路ってどうなるの?
case.01 進学する場合
大学や専門学校、職業訓練校などに進学する場合、基本的には特別な支援はないので、現時点ではサポートブックの利用を想定していません。
case.02 会社で働く場合
特例子会社や一般の会社、個人商店などに就職する場合、『よこすか就労援助センター』に登録することになります。
この就労援助センターが会社との仲立ちやサポート、就労後に体調を崩すなどして会社を休みがちになった時などのサポートにあたってくれます。生活面の支援の参考にするために、サポートブックが活用できるのではと期待されています。
case.03 福祉サービスを利用する場合
ここでいう福祉サービスには大きく以下の3つがあります。
- 就労移行支援…一般就労に向けた訓練を行う
- 就労継続支援…福祉的な就労を行う
- 生活介護・作業所等…創作活動や生産活動などを行う
こうした福祉サービスを利用する際には、まず市の調査があります。そして、受給者証やサービス等利用計画の作成、通所先での契約面接なども必要になります。ここでは、施設の職員や相談支援専門員、そして場合によっては障害福祉課の地区担当ケースワーカーなど多くの担当者が関わることが想定されますが、こうした場面でもサポートブックが支援の方向性を決める参考やこれまでの引き継ぎ等に活用できると期待されています。
【大人期-02】18歳以降に行う療育手帳の最終判定って何!?
最終的な療育手帳の等級を決めるための判定が、18歳以降にあるってご存知でしたか?
18歳未満の療育手帳については、横須賀市では児童相談所が判定を行っていましたが、この18歳以降に実施される最終判定については、まず障害福祉課のケースワーカーが窓口となって事前に保護者にアンケートを送付し、これを回収します。その後、県の総合療育相談センターが面接を実施し、最終的な療育手帳の等級を判定することになっています。
これが現在の最終判定の流れですが、今後は障害福祉課が判定前に送付するアンケートの代わりにサポートブックを利用できないかを検討中で、既に3名について試行的に実施しているそうです。(2016.10現在)
【大人期-03】20歳になるともらえる可能性がある障害基礎年金
実は、20歳になるともらえる可能性がある障害基礎年金の申請にも、サポートブックが活用できないかと検討が進められています。
現在では障害基礎年金を申請するために、
- 保護者が記入する病歴申立書(出生してから20歳までの経過を記入)
- 医療機関を受診して医師が作成する診断書(病歴申立書をもとに医師が情報を確認し診断書を作成)
の2つが必要とされています。そしてここでも問題になるのが、先にも述べたように、なかなか昔のことやエピソードを思い出せないという保護者の悩みです。必要な情報を医師に伝えきれず、実際より軽めに診断されてしまうということもあるのは見過ごせない問題です。
また、お座りやはいはい、歩き始めや発語など、健常のお子さんより全体的に発育が遅いことが多い障害児の場合、1歳児健診や3歳児健診など、記入のタイミングを逃して、発育のチェック項目が空欄のままになっていることが多いのも、最近の若い保護者に多いのだとか。ギクリ…
さらにこの勉強会の質疑応答では、サポートブックは子どもの成長を記録しておきたいという思いで作るものである一方で、年金申請で求められるのはこれまでのライフステージごとの苦手なこと・できないことについての情報であり、この辺りのジレンマをサポートブックではどう考えるのかという主旨の質問がありました。
・・・
まず療育相談センターと養護学校在籍児を中心に平成29年度本運用スタート!(検討中)
このように保護者の期待が詰まったこのサポートブックですが、実は、県外・県内他市では、先行して数年前から相談支援ファイル(サポートブック)の活用が始まっているのだそうです。ただし、書式は作ったものの、初回に記入しただけで終わってしまい、活用につながっていないケースも多く、ファイルを活用した支援の仕組みを作るのは思いのほか難しいという報告も聞かれるようです。
本人・保護者がサポートブックを作るだけでは意味がない。本人・保護者が、サポートブックの内容を定期的に見直し、更新していくためのフォロー体制の構築も今後の検討課題として挙げられていますし、支援者側にもサポートブックの活用場面を周知していかなければ、ただ読んで終わりという結果になってしまうという指摘もあります。
こうした周知・活用の難しさを踏まえ、横須賀市では本運用初年度となる平成29年度は、その対象を作成や活用・フォロー体制をとりやすい療育相談センターと養護学校在籍児を中心とする方針が示されています。
・・・
保護者から支援者へ/サポートブック活用のお願い
そして、サポートブックが有効に活用されるためには、サポートブックを記入・保管する本人・保護者から支援者にもサポートブックに込められた思いがきちんと届くことが重要になります。以下はこども支援会議がまとめたサポートブック活用についてのお願い(勉強会配布資料より抜粋)です。
サポートブックに込められた思いを受け止めて!
- 保護者の方は、お子さんの現在の姿やこれまでの育ちの経過を支援者に伝えたいという気持ちでこのサポートブックを作成しています。
- 進学先や学校創業後の進路先等の職員の方が安心して本人の支援ができるように「支援者に向けて伝えたいこと」「障害特性」「コミュニケーションの取り方」等が記載されています。
- 本人の基本的な情報を事前にお伝えすることで、学校の先生等には本人もできるだけ落ち着いて過ごせるように取り組んでもらいました。
- 保護者のサポートブックへの期待は大きく、「聞き取り負担の軽減に期待する」「子の性格や特性を多くの支援者と共有したい」「支援者側にもサポートブックの周知や活用方法を浸透させてほしい」などの意見がヒアリング時に多く挙げられました。
- 新規の支援機関に保護者がサポートブックを持参した際は、「子どもの育ちとこれからの願いを共有する」という気持ちで受けとめていただくようお願いします。
支援に関わる職員の方へ/児童発達支援・放課後等デイサービス・移動支援・日中一時支援等
可能な範囲で構いませんので、このサポートブックを本人理解・本人支援の参考にしてください。
【活用例】
・新規契約時の基礎資料として活用(サポートブックをベースに面接+必要な情報は事業所ごとにアセスメント)
・新しいヘルパーさんに本人理解の参考資料として活用(本人・家族の願い、性格・好きなこと・苦手なこと、アレルギーや発作など命にかかわる情報)
・支援をする際の参考に活用(医療ケア情報や日常生活のちからの記録)
相談支援の専門員さんへ
可能な範囲で構いませんので、このサポートブックを本人理解・本人支援の参考にしてください。
【活用例】
・面接時の事前情報ツールとして活用(いちから全て聞かない工夫・話を聞くきっかけに)
・サービス等利用計画作成時の基礎的な資料として活用
高等部卒業生の進路先の職員さんへ
可能な範囲で構いませんので、このサポートブックを本人理解・本人支援の参考にしてください。
【活用例】
・学校からの申し送りのケース会議がある場合、事業所等の契約や利用登録の時に活用
・・・
生涯一貫して使える『教育』『福祉』『家庭』をつなぐツールにできないかと考えられたのがこの『サポートブック』。本運用に向けての検討はまだまだ続いています。
モデル事業に参加したsukasuka-ippoメンバー・reikoの感想メモ
私は息子がもうすぐ武山養護学校に入学する、という頃に、サポートブックのモデル事業に参加する機会をいただき、実際にサポートブックを作成しました。
実際に書いていくと、とても細かくたくさん書く欄がありました。母子手帳や昔の手帳を引っ張り出してコツコツ書きました。
私が書いたサポートブックが、今後息子に関わる色々な方に読まれて、息子を理解するために利用される、と思うとできるだけたくさん知ってほしいという気持ちになり、とにかく細かく書きました。
書き進めるうちに、一度記入すればもう変わらない箇所もあるのですが、成長につれてどんどん書き直したり追加していなかくてはならないところがたくさんあるな、と思いました。息子はまだ小1なので、この先好きなことやできることなど、変わっていくことが頻繁にあると思うので、定期的に見直す必要があります。
サポートブックは1冊書き上げると、かなり読みごたえのあるものになりますが、この先、横須賀市のすべての障害のある方がサポートブックを作った場合、この方たちに支援者として関わる人たちは果たしてきちんと読んでくれるのだろうか、きちんと読んでほしい、と感じました。
そしてこのモデル事業に参加してとても良かったと思ったのは、先日、学校の担任の先生、息子が通う2ヵ所の放課後デイサービスの担当の方々、市の障害福祉課の方、母親の私が一堂に集まり、サポートブックを読みながら息子の様子を話し合う機会をいただいたことです。
そこで私の知らない色々な場面での息子の様子を聞くことができましたし、みんなが息子のことを真剣に見守ってくれていることを改めて知ることができました。
この先、まだまだたくさんの方が息子に関わり、助けて下さると思います。まだまだ未知の世界が待っていると思いますが、このサポートブックがあることで、少しでも多く息子を理解してもらえるのなら、私は時間をかけて細かく書いて本当に良かったと思っています。
また、実際に書いてみて、これは書く必要があるのかな、もっと欄がほしい、などの私の感想が、今後のサポートブックに生かされると嬉しいです。
第2回 説明会は10.27(木)18:00~20:00(開催済)
サポートブックについての説明会、第2回は夜間に開催です。
日時/ 2016.10.27(木)18:00~20:00
会場/ ヴェルクよこすか6階ホール[横須賀市日の出町1-5/横須賀中央駅徒歩5分]
sukasuka-ippo代表・五本木愛の視点
このサポートブックについては昨年から何度も他の会議等でも取り上げられてきました。幼少期の障害児を育てる親としては本当に興味深い取り組みです。
生涯一貫とした支援をという根底を元に、同時進行で取り組まれている基幹相談支援センターの設置にも深く関連してくることになります。そのためにも、たくさんの議論と検討を重ね、より良いものにしていかなければなりません。
現時点で段階的な実施ということで、養護学校を中心に運用が始まるということではありますが、実際このサポートブックは支援級の児童にこそ活用されなければなりません。養護学校には専門的な知識のある先生方がいらっしゃいます。基本的な支援教育に関しては高い水準にあります。しかしながら、横須賀市内の小学校、中学校の支援級は支援教育についての知識や経験にバラつきがあり、保護者の意向や子ども自身の特性をよく理解しての対応が困難な状態が多く見受けられます。
そのギャップを埋めるべく活用されるのがサポートブックではないでしょうか。
養護学校の運用から支援級の運用をプラスしていく段階で、また多くの問題点が浮上してくることが予想されます。
しかし、そういったことを積み重ねていくことでより良いものができるわけですし、たくさんの議論と検討をもっともっと重ねて、本当に不可欠なサポートブックになればと期待しています。
misaの感想メモ
今回説明会に参加して、サポートブックのメリット・デメリットがあり、難しいなぁと考えさせられることも沢山ありました。
サポートブックがあることで、教育・福祉・家庭をつなぎ、支援の方向性を共有できるということで、保護者の聞き取りの負担を軽減・家庭や学校のみならず、福祉サービス事業所や行政などへも情報共有・連携、親の急な入院や亡き後の心配を軽減などが背景にあるようです。
確かに私自身、今までにいろいろな場所で同じ質問をされて、またか…と正直思ったことはあります。そういった負担を軽減したり、福祉サービスを受ける時、将来の不安などを軽減するという意味ではとても良いなぁと思いました。
ただ思うのは、このサポートブックに書かれていることが全てではないということを親はもちろん、支援者や行政などは理解して欲しいと思います。やはり言葉ではうまく伝わらない部分も沢山あるし、1人ひとりできることやできないことも違います。なので、言葉で分類してその言葉だけで判断することがないようにしてもらいたいと思います。まずは本人を知るという意味で活用してもらいたいなと思います。
サポートブックは、これからより良くするために検討する所がまだまだあるとのことなので、当事者たちが「あって良かったな」と思えるようなものになってくれることを願っています。
pototonの感想メモ
そういえば母子手帳も最近は開いていない。話し始めてちょうど1年になる自閉症のチビ助5歳の成長記録も、ひまわり園の個別療育プログラムやちょろっと気まぐれに残したメモやSNSでのつぶやきなどに分散。今回、サポートブックの日常生活のちからの記録の項目を眺めていたら、「簡単な読み書き」「時計の理解」「一つがわかる」など『概念理解』の項目については、こういういことが成長の指針となるのだと新発見。
来年度は支援級に通うことになるだろうチビ助の場合、現時点の方針によると本運用の対象からは漏れるのかもしれないが、小学校就学という新しい環境に身を置くことで本人にも保護者にも様々な変化が予想される。モデル事業の結果によると、小学校によってサポートブックの活用程度が様々で、本運用に向けては更なる周知が保護者と関係者双方に必要とのことだが、保護者としてはこの小学1年という時期の成長を記録するフォーマットとしてこのサポートブックを独自に活用してみたいと強く思う。
幼少期の手厚い療育支援から地域の小学校に就学することで、保護者と学校と児童デイなどの福祉サービス、どのように関係各所と子についての情報を共有していくのか、まずはそのツールとしてサポートブックには大いに期待しています。
・・・
取材/ misa・pototon
編集/takeshima satoko
情報監修/ 横須賀市障害福祉課
sukasuka-ippo
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