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【取材File】健常の子も障害を持つ子も一緒にのびのび育つ!横須賀市立諏訪幼稚園

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横須賀市で未就学の障害児を育てる保護者にとって、一般の幼稚園に子どもを通わせるという選択をした場合、まずは情報収集から始まります。そして、多くの保護者がぶつかるのはその情報の少なさと、実際に障害児を受け入れてくれる幼稚園の数がまだまだ充分ではないという現状です。

そこで、我々『sukasuka-ippo(すかすかいっぽ)』では、実際に障害児を受け入れている幼稚園にご協力いただき、障害児が通う幼稚園としてシリーズでご紹介したいと思います。

その記念すべき第1弾は、今現在3名の障害児を受け入れている諏訪幼稚園。市立の幼稚園として受け入れを続けてきた懐の深さを保護者の声を中心にレポートします。

・・・

バスなし、お預かりなし、給食なし、制服なし、ピアニカ指導なし。

一見、ないない尽くしでおまけに2年保育の諏訪幼稚園ですが、こちらの保護者のみなさんが口を揃えてアピールするのは、諏訪幼稚園が長年、そのノウハウを築いてきた年間カリキュラムを通して子どもの自主性を尊重した活動への信頼です。

以下の内容をギュギュッとA4サイズにまとめたPDFはこちら!

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[case.01]障害児の併行通園に不可欠な園同士の連携/ぽこよの場合

娘はダウン症、年中からひまわり園と諏訪幼稚園の併行通園開始

娘はひまわり園と諏訪幼稚園の併行通園をしているダウン症の年中です。

年少の頃は、ひまわり園とデイサービスで過ごし、年中からは幼稚園も体験させてあげたいなぁ、と幼稚園を探していました。補助の先生が付いてくれる少人数の幼稚園を探していましたが、私立の幼稚園ではなかなか条件に合う幼稚園がありませんでした。

「うちの子も入れてもらえますか?」その返事に思わず涙…

ひまわり園で先輩ママのお話を聞くピアカウンセリングに参加した時のこと、たまたま諏訪幼稚園の卒園児ママさんの話を聞くことができて「ココだ!」と、すぐに電話しました。

見学の申し込みの際、「うちの子はダウン症なんですが」と言うと、名前を聞くのと同じトーンで「どんな支援が必要ですか?」と質問されました。

受け入れてもらえるかも!この時、希望の光が見えました。

そして、「うちの子も入れてもらえますか?」と聞いた際は「なんでそんなこと聞くんですか?」と言われ、思わず涙が出てしまいました。

少人数のクラスで手厚い支援

現在、娘が通う年中のクラスは10数人で、必ず補助の先生が娘の横に付いていてくれます。

送迎時には先生とお話しして、「今日はこんなことをして、こんなことができました!」って教えてもらっています。
同じクラスの子どもたちが、娘のことを報告してくれることもあります。「○○ちゃん、こんなことできるんだよ!」って。

自由奔放な娘が楽しく過ごしている様子と成長がよくわかります。

お隣にはひまわり園、先生同士の連携に感謝

また、諏訪幼稚園は立地的にも、娘が通っているひまわり園と隣接しているという利点があります。

幼稚園の先生がひまわり園での娘の様子を見学してくださったり、ひまわり園の先生が幼稚園に見にきて、気になった点についてのアドバイスを共有してくださったり、先生同士のありがたい連携に支えられています。

例えば、体の小さな娘用には椅子の足置き台があると良いのではと、ひまわり園の先生が見本を持ってきてくれました。それを見て、すぐに幼稚園でも同様のものを作ってくれました。

親の卑屈な気持ちを優しくたしなめられたことも…

また、娘を幼稚園に通わせる中で、つい卑屈になりがちな私の気持ちを諏訪幼稚園の先生に優しくたしなめられて、ハッとしたこともあります。

うちの子の理解力やスピードや器用さは他の子と比べるまでもありません。でも、みんなと一緒に楽しく過ごしています。うちの子もお友だちも、どの子もみんないい子なんだよって思えるようになりました。

諏訪幼稚園に通えて本当に良かったです。

[case.02]負担を最小限に考えられる併行通園先/pototonの場合

自閉症のチビ助5歳、年長から併行通園開始

ひまわり園に週5回通っていた年中の夏過ぎから言葉が出始めたチビ助は、軽度の知的の遅れを伴う自閉症。同年代の子どもたちへの関心も出てきたので、年長から併行通園をすることにしました。

ここで悩んだのは、さてどんな幼稚園がよいだろう。どこの幼稚園が受け入れてくれるだろう。

親が送迎?でものびのびした園の雰囲気、ここに決めた!

障害児が通える幼稚園の情報は決して多くありませんでした。ソーシャルワーカーさんや先生方に相談もしますが、基本的には自分で問い合わせをしたり、口コミを集めたりして、幼稚園を探していきます。

そんな中、選択肢に上がったのがこの諏訪幼稚園。

園バスがない、お預かりもない…と、条件だけみると、正直、親の負担ばかりが想像できて気が滅入る。

でも、まずは見学だけでもと思って園を訪れ、園長先生と話をしたら、

  • 遊びを通して学ぶ
  • 人との関わりを大切に
  • 小・中学生や地域と積極的に交流する

そう、一言でいうとのびのび!

一緒に連れていたチビ助もホールで始まった朝の会に飛び入りで参加し、一緒にダンス!
私の心はその場で決まりました。

実際に通園するまで見えない障害児と園との相性。初期費用も安心!

障害児の場合、幼稚園との相性や園の雰囲気になじめるのか、活動についていけるのか…、実際に園生活が始まるまでそのあたりは読めないという不安があります。

そこで、やはり気になるのは、入園料や初期費用。

諏訪幼稚園の入園料は8,000円(2016.07現在)で、こまごまとした文房具や通園グッズをそろえる必要はありますが、制服などの大きな初期費用がかからないというのも、年長から途中入園させるケースではとても助かりました。

そして併行通園でチビ助が幼稚園に通うのは週3日。日割りではなく、月額で固定されている保育料の負担を考えると11,000円/月(2016.07現在)というのは、正直とても助かります。

通い始めて4ヵ月。園バスのない生活もなかなか楽しい!

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そして、入園前に懸念していた園への送迎の負担については、実際に通い始めた今はほとんど感じません。

電車好きのチビ助と京急に乗って、2人で手をつないで歩く園までの道は、なかなかいい時間。お気に入りの京急のバッグと着替えの入ったリュックをしっかり自分で持って歩くチビ助に成長を感じます。

そして、毎日先生としっかり顔を合わせてその日の様子を聞けるのも安心です。

とはいえ、やはり送迎に時間をとられるのは事実で、お預かりもないので利用者はこの幼稚園の時間を軸に生活を組み立てられる方に限られます。誰もが気軽に通えるという部分ではまだ課題があるのかなと感じます。

ひまわり園との情報共有もしっかりしてくれて安心!

また、意思疎通がまだ十分ではないチビ助にとって、幼稚園は初めての環境。どのように園で過ごしているかなどについては、先生がお迎えの時間に細かく教えてくれます。

問題行動には一緒に対策を考え、時々、ひまわり園の担任の先生が幼稚園を訪問して、障害児への支援について情報交換してくれているのも親としては安心。

例えば諏訪幼稚園のホールでの活動で、あっちへふらふらこっちへふらふら。自由に立ち歩いてしまったり介助の先生のひざに座ったりするチビ助に対して、ひまわり園の先生から「足形などで立ち位置を示してあげるとよいですよ!」とアドバイス。早速、翌日の活動で諏訪幼稚園の担任の先生がフラフープでチビ助の立ち位置を示してみたところ、チビ助、ニコニコと気をつけの姿勢でフラフープの位置で待つことができたそうです。

お友だちとの距離感も学び合い

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そして、入園当初は私が園に迎えに行くと、女の子がチビ助の手を引いてくれていたり、遊びに誘ったりしてくれている姿をよく目にしました。遠足でもみんなが手をつないでくれました。チビ助もとっても嬉しそう。

そんな光景を微笑ましいなと眺めていると、「チビ助君が時々、お友だちの繋いだ手をほどいて逃げてしまうときがあります。そんな時はやっぱり1人で自由に動きたい時。そういう時は周りの子に、チビ助君の気持ちを考えてみようと声をかけます」と先生。なんでも手伝ってあげるんじゃなくて、チビ助の気持ちがどうなのかに目を向けることの大切さ。コミュニケーションの意味を親の私も考えさせられました。

今は、子ども同士お互いに適度な距離感がわかってきたのでしょうか。必要な場面で手を差し伸べて、チビ助をリードしてくれているように見えます。

そんなこんなでいろいろありますが、チビ助は諏訪幼稚園が大好きなようで、毎日楽しく通っています。

健常のお子さんを通わせているお母さんに聞いてみた!

障害児のいる諏訪幼稚園をどう見てる?/ムーコの場合

現在4年生になる長男(健常児)が3歳の時に、幼稚園探しで諏訪幼稚園を見学したのが始まりです。

先生が読む絵本に静かに聞き入る子どもたち。絵本が終わり「外へ遊びに行きましょう!」という先生の声に、一気にはしゃぐ子どもたち。その静と動のメリハリ、切り替えのできる園児たちに圧倒されたのをよく覚えています。

中には立ち歩く子やひとり遊びをしている子もいましたが、園長先生が優しい笑顔で付き添われていました。子どもの表現の方法も参加の仕方もいろいろ、それを受け入れて見守る姿が印象的でした。

でも当時は人気があって、すでに定員いっぱいだった諏訪幼稚園。別の幼稚園に通い始めましたが、やっぱりあきらめきれず諏訪幼稚園に欠員待ちを申請。そして、運よく年長の4月から諏訪幼稚園に通うことができました。そして今は下の娘も通っています。

・・・

お兄ちゃんの時には車イスのお子さんがいましたし、今、同じ年長クラスにいる2人のお友だちに障害があると聞いていますが、正直、それを意識することはあまりありません。子どもたちも意識していないんじゃないかな。

障害のあるなしに関わらず、子どもはみんなそれぞれ苦手なことがありますよね。うちの子も朝の準備がなかなか進まず、いつも登園時間がギリギリになってしまう問題を年長になった今でも先生に相談しています。

クラスの保護者が集まる懇談会でもみなさんが育児の悩みを相談したり、アドバイスをしあったり。そういう意味では、風通しの良さがあるので、大人も子どもも壁をつくらず自然に関われているのかもしれません。

子ども同士の関わりに「障害」という概念はあまりない?/あくびの場合

結局は別の幼稚園に通わせた長男(健常児)。でも、なぜか幼稚園選びの時に訪れた諏訪幼稚園の公開保育で泥んこになって夢中に遊んでいた息子の姿が頭を離れませんでした。

下の娘は迷わず諏訪幼稚園に決めましたが、園バスはもちろん、お預かりもない。でも、あえて「ない」ことを選んで通っている保護者が多いのかもしれません。例えば、バスがない分、9時の登園から2時までみっちり遊びと学びの時間に充てられます。そこに魅力を感じる保護者が集まる幼稚園、それが諏訪幼稚園なのかな。

・・・

実際に私自身の周りにも障害をお持ちの方はいらっしゃいますし、同じ社会で生活しているのだから、むしろそういうお子さんが幼稚園にいることが自然なことだと思います。

幼稚園で子どもたちを見ている限り、障害のあるお子さんを特に意識している様子は見られません。みんなそれぞれのコミュニケーション、遊び方でお友だち同士、関わっていると思います。

いろんな子がいて当たり前、障害児がいるから良いとか悪いとか考えること自体が不自然なのかなと個人的には思います。

子どもはありのままを受け入れる!/たまごかあちゃんの場合

子どもを見ていると、大人とは違って目の前にあるものを評価することも批評することもなく、ただありのまま、まるごと受け入れているんだなと思うことがよくあります。

このことは、娘2人を諏訪幼稚園に入れて、痛切に感じたことでした。

実は、上の娘が入園した時、同じクラスに車椅子のお子さんがいました。それまで娘は障害のある人に接したことがなかったし、同じクラスにそういうお友だちがいることを親としてどう伝えたらよいのかわからなくて、『さっちゃんのまほうのて』という絵本を読み聞かせてみたりしましたが、娘はそんな親の思惑はピンとこなかったようでした。

それでも、娘を見ているとごく普通にその子と接しているようでした。娘の口から「○○ちゃんは歩けなくてかわいそう」と言っているのも聞いたことがありません。

その子は車椅子に乗っていましたが、みんなと一緒にソーランを踊ったり、先生も「○○ちゃんは何事にもすごく意欲的で、クラスのみんなにとてもいい影響を与えています」とおっしゃっていたことなど、私自身が多くを学ばせてもらったような気がします。

今回の取材によって、忘れていた当時の気持ちを思い出しました。ありがとうございます。

 

1日の流れ[諏訪幼稚園のある1日]

09:00 登園(出席シール貼り・着替え)

09:30 朝の会(年長さん・年中さん合同)

10:00 活動(交流や遠足など活動のバラエティは豊富)

11:50 お弁当

13:00 自由遊び

13:30 お片付け・掃除・着替え

13:45 帰りの会

14:00 さようなら

14:00-15:00 園庭開放

諏訪幼稚園
▲毎日使う場所は自分たちの手できれいに!プレイルームと下駄箱を毎日、雑巾で掃除します。

諏訪幼稚園のここに注目!

■朝登園するとまず自分でおきがえ。制服はありませんが、脱いだものを畳むのも自分でやります。最初は不慣れな子も、先生はもちろん、お友だち同士で助け合ってだんだん上手になっていきます。

■園バスのない諏訪幼稚園。送り迎えで保護者の方と顔を合わせ、先生と子どもの様子をたくさん話すことができます。

■諏訪幼稚園では、何をして遊ぶのかを自分たちで話し合って決めます。自分で考え、行動する。遊びながらどんどんそれを発展させる。自分たちでマイクや衣装を作っていたかと思うと、それがステージごっこに発展!なんてことも…。でも、そんな子どもたちの自主的な活動を支えているのは先生方が毎月掲げる教育目標と毎日、先生が示す方向性。子どもたちの遊びに介入し、活動の狙いから外れないようにそれを発展させる先生こそが遊びの達人!いろんな技をお持ちです。

■文字や数字の勉強をしないのも諏訪幼稚園の特徴。でも、実際はお誕生日会のプログラムの文字やお手紙、諏訪小学校の1年生からもらうお手紙に返事を書くときなど、子どもたちが字を書く場面はとても多いんです。というのも、字に興味がある子には積極的に書く場を与え、それを見た他の子も自分も書いてみたい!というように、自然に広がる興味にはどんどん先生も応えてくれます。

■『遊びが学び』ということで、野菜を育てたりオタマジャクシを育てたり、色々な経験を通して多くを学びます。今年も園庭で育てたゴーヤを、先日、みんなで食べたばかり。あの苦いゴーヤを自分たちで育てたからこそ、みんな一緒だからこそ、食べてみようという気持ちが自然に出てくるのかもしれません。

■ 併設する諏訪小学校との交流がさかんです。合同の運動会をはじめ、季節の行事に参加したり、夏は諏訪小学校のプールで遊んだり、年に数回、諏訪小学校の給食を体験をしたり…。休み時間には小学生が遊びにきます。

■その他、児童図書館に本を借りに行ったり、ヴェルニー公園までお散歩したり、楽しい活動が盛りだくさんです!

横須賀市立諏訪幼稚園の基本情報

〒238-0004 横須賀市小川町18番地
TEL/ 046-824-7579
FAX/ 046-813-7001
mail/ admini@suwa-k.yknet.ed.jp

▼園の活動風景を園長先生が随時アップ!HPでご覧いただけます!
http://schoolnet.edu.city.yokosuka.kanagawa.jp/schoolnet/kindergarten/261suwa/

定員 / 年中25名・年長25名(2016.07現在、定員にあきがあるので随時受付中)
障害児受け入れ/ あり(2016.07現在3名在籍)
開園時間/平日09:00~14:00(通常15:00まで園庭を開放)
費用 / 入園料8,000円、月額11,000円、 保護者会費1,200円/年、その他、教材費、活動補助費、絵本代などがあります。

なお、平成29(2017)年度から諏訪幼稚園は子ども・子育て支援新制度に基づく「施設型給付」幼稚園に移行する予定のため、入園料や月額利用料、そして事前の認定が必要となるなど、色々と変更が見込まれます。園児募集の時期には、費用や利用について改めて募集要項などでご確認ください。

廃園問題に揺れる諏訪幼稚園。

実は、2016年07月現在、この諏訪幼稚園については、廃園の方向性が横須賀市教育委員会から示されています。その後は、平成33年度の開園を予定している(仮称)中央こども園において、配慮を必要とする子どもの受け入れを継承することとなっていますが、具体的な受け入れ人数については、まだ示されていません。

これに伴い、第3回市議会定例会において新制度移行に係る条例等の改正議案を上程する予定があると市教育委員会から示されています。また、諏訪幼稚園の廃園時期については、(仮称)中央こども園の進捗状況や説明会、市議会等の意見を踏まえ、改めて決定するとのこと。

依然として園の存続を望む保護者も多く、2016年7月11日に開催された横須賀市教育委員会による保護者向けの説明会でも、廃止自体に反対する声のほか、やむなく廃止になるとしても、(仮称)中央こども園に諏訪幼稚園がこれまで積み重ねてきた自由教育のノウハウをしっかり引き継いでもらいたいという声も多く聞かれました。

今後の動向が気になるところです。

ご安心ください!園児募集は継続しています!(2016.07現在)

諏訪幼稚園の園児募集スケジュール

諏訪幼稚園

▽公開保育・園庭開放 ⇒ 2016.06.15  午前10時~11時(受付は9時30分)開催済
未就園児の保護者を対象に公開保育を実施しました。保育の様子を参観してもらうほか、幼稚園の概要を説明させていただきました。

▽体験保育 ⇒ 2016.09.21(水)開催済

諏訪幼稚園体験保育2016

▽園庭開放 ⇒ 2016.10.05(水)
来年度以降入園を検討されている方は是非お越しください。

▽園児募集要項の配布 ⇒ 10月中旬以降を予定しています!

sukasuka-ippo代表・五本木愛の視点

ひまわり園に通園しているお子さんの大半は、併行通園をしています。併行通園を始める時期や日数の割合はその子その子によって違います。併行通園先も市立幼稚園、私立幼稚園、市立保育園、私立保育園、もしくはデイサービスなど、それぞれの事情によって異なります。

しかし、全ての親が思い通りに通園先を選べているわけではありません。

なぜなら、残念なことにいまだに障害児の受け入れができない、または難しいという園が多数あるからです。
そんな状況下で、我が子に合う併行通園先を探すのは非常に困難なことです。

パパッと電話して、パパッと見学、そんな風に動けないのが現実だからです。

しかし今回聞いた諏訪幼稚園の保護者のお話では、公立である諏訪幼稚園では、当たり前のように受け入れがされている。公立という立場上、「通わせたい!」と望んだお子さんを全て受け入れなければならないという役割があるというのも理由のひとつでしょうが、「受け入れるからには差別なく当たり前に保育する」そんな理念が根底にある幼稚園なんだと感じました。

そしてそのような幼稚園だからこそ健常児の保護者の方も当たり前に障害児を受け入れられているのかもしれません。

実際、障害児の親としてはこんなに嬉しいことはありません。当事者は併行通園させるにも、幼稚園や他の保護者に迷惑をかけるのではないか、申し訳ない気持ちを持っていることが多いものです。

障害児がいることを自然なことと捉えてくれる幼稚園で、偏見のない子どもたちとその保護者とともに園生活を送れる、そんなことが当たり前な世の中になってくれることを願わずにはいられません。

2016.07
体験談提供 / 諏訪幼稚園の保護者の皆さん・pototon
編集/ takeshima satoko

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『自分たちが足りないと思うこと、欲しいと思うものを自分たちで作り上げていく』を現実に!夢を1つずつ叶えるために!
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