健常の子でも苦労することの多いトイレトレーニング。
ましてや稀少遺伝子疾患であるアンジェルマン症候群の我が家の末娘・うーたんのこと。発達遅延、知的障害もあるし、簡単にできるはずもないと覚悟はしていました。
そう、ただただ地道にトレーニングを積み重ねることに重きを置いて、長〜い目でみながら進めたうーたんのトイレトレーニングについて書いてみます。悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。
きっかけは2歳半、お風呂でのおしっこから便座に移行
初めてトイレトレーニングに挑戦したのは、うーたん2歳半のこと。
ちょうどその頃、まずはオムツ以外での排尿経験が必要だなとぼんやり思っていたのですが、うーたんがお風呂に入ると、かなりの頻度ですぐに洗い場でおしっこをすることに気が付いたんです。
(あれ?もしかしてお風呂に入れるタイミングで便座に座らせたら出るんじゃないか?)
ということで、すぐに実践!すると、予想は見事的中!すぐに便座で排尿することができるようになりました。
だからといって、すぐにトイレトレが進むわけもなく…
しばらくの間は、とにかくお風呂の前のトイレを繰り返し繰り返し続けていきました。
夏場、家ではパンツで過ごさせたりもしていましたが、時間排尿も上手くできず、漏らすことのほうが断然多かったですね。本人も衣服が濡れることには少し不快感を感じているようでした。
そんなこともあり、あまり無理はせず、お風呂の前のトイレトレだけを根気よく繰り返していたのがこの時期です。
療育の一環で時間排尿を繰り返した年少の時期
それから3歳を過ぎてひまわり園へ通うようになりました。
ひまわり園の親子通園では、毎回同じ時間にトイレの時間があったので、その時間に必ずトイレへ連れていき、出ても出なくてもとりあえず便座に座るという経験を積ませていきました。
ただ、うーたんの場合、これがどうして、園での時間排尿は割と成功していてました。漏らすこともめったになく、一定の時間での排尿が成功していたんです。
そして、並行通園していた幼稚園でも、ひまわり園での時間排尿を説明して、先生に大体同じくらいの時間でトイレへ連れていってもらうようにしていました。
そして迎えた停滞期。本人の意思でトイレはイヤイヤ!
そして、年少の中頃のこと。それまで順調だった時間排尿が停滞期を迎えます。
ひまわり園でも幼稚園でも、本人の意思が強く出てきて、「トイレに行こう!」と声を掛けても、イヤイヤと拒否することが増えてきたのです。
今になって振り返ると、出たい!出たくない!の感覚が少しずつ分かってきていたのかもしれませんね。
それでも、ひまわり園、幼稚園共にタイミングを見てトイレへ誘導し排尿をさせるということをとにかく積み重ねていきました。
時間排尿。園では成功、家では…
と、これまでひまわり園と幼稚園での順調な時間排尿について書いてきましたが、家ではというと、見事に毎回失敗!!
家に帰るとトイレを嫌がって、「トイレに行こう!」と連れていっても拒否。挙句、園から帰ると自らオムツを待ってきて履かせてのアピールをする始末(笑)
私も最初はそんな娘を前に「頑張っていこう!」と少しムキになっていましたが、障害児との関わる仕事をしていたママ友に「うーたんは幼稚園でそんなに頑張ってるんだから、家では気を抜かせてあげな〜!焦ることないよ!」と言われて、そこでハッ!と我に返りましたね。
そうだ!私が焦ってどうすんの!!と。
それからは園から帰ってきたらオムツに替えて、たまに「トイレ行く?」と声を掛けるくらいにしました。そんな感じで半年以上、焦らないように心がけていました。
そして迎えた年中さんのある日
それは年中さんの夏前のことでした。
家で過ごしていた娘がおもむろに立ち上がり、勝手にトイレへいき、おしっこをしてるではありませんか!!?
もう驚いたわ、嬉しいわで、これがまぐれであったとしても嬉しい!!!
その時は娘を抱きしめて「偉いね~偉いね〜!」と何度も褒めまくりました。
翌日、幼稚園で知らされた驚愕の事実!!
その翌日、幼稚園に登園するとすぐに担任の先生に「自分からトイレへいっておしっこができたんです!」と報告したところ、
「え?幼稚園ではいつも自分でしたくなったら行ってますよ!!」とのこと。
「えぇぇーーーーーー!!そ、そうなんですか!?」
そうなんです。娘は発語がないので、園での様子を本人からは聞けませんし、私はうーたんが園でしっかりトイレに行けていたことをそれまで全く知らなかったんです。
担任の先生も「園では普通にトイレに行ってるので、お家でも行ってるんだと思ってました!」と。
これには相当びっくりしました。
それから徐々にアピールも上手に!でも家ではやっぱり…
それからは、ひまわり園でもトイレの時間になると行きたければ行くし、行きたくなければ行かないとアピールができるようになりました。そして、幼稚園でも、ひまわり園でもお漏らしして帰ってくることがほとんどなくなりました。
かといって、家でもちゃんとできているかというと、やっぱりそういうわけではないのが不思議なところ。
家では
- パンツでいればほとんど漏らしてしまう
- トイレ行こうと声を掛けても拒否
- まだまだオムツのお世話になっていました
なかなか一筋縄ではいかないものです(笑)。
そしてその時は突然にやってきた!年長さんに上がる直前のこと
そして年長さんにあがる直前の3月頃から、今にいたる1か月間。全く漏らさなくなりました。
家にいても、声を掛けなくてもしたくなれば自らトイレへ行って、おしっこもうんちもひとりで済ませるようになりました。
- 排尿の後は自分でペーパーを取って拭いて、流して出てきます。(恐らくキチンとは拭けてないでしょう)
- 排便をした時はトイレから「ママ〜ママ〜」と呼んでくれます。
- 出掛け先でもトイレ行く?と聞けば、出そうなら嫌がらずに行ってくれますし、出そうになければ行かないとアピールします。
ただ、寝る時はさすがにオムツを履かせていますが、これも夏に向けて徐々に外していけるようにチャレンジしてみようと思っています。
結局2年半かかったトイレトレーニング、完成も近い!?
まだまだ完全ではありませんが2歳半から始めたトイレトレーニング。2年半が経ち、5歳を過ぎたころにはずいぶんできるようになりました。
親の私もなぜ急にこんなにできるようになったのか、全然分かりません。
ただ、多分、これまでの地道な積み重ねが結果につながったのかな?と、とても嬉しく思っています。
以上、参考になるかわかりませんが、我が家のトイレトレーニングでした!!
記事公開 2016.04

五本木愛
