slide-nursery-pc2
slide-kids-pc2
slide-telework-pc2
slide-sarah-pc2
slide-learning-pc
previous arrow
next arrow

【sukasuka-kids】夏休み特別プログラム!事前準備から当日の流れまでsukasuka-kidsのプール活動をレポート!/2018summer

一般社団法人sukasuka-ippoが運営するインクルーシブ学童『sukasuka-kids(すかすかきっず)』。

2018年4月に開所して初めての夏休みを迎え、いつもよりたくさんの時間をkidsで過ごす子どもたちのために、放課後だけの時間ではできないことにたくさん挑戦したい!と、スタッフ一同いろいろなイベントやプログラムを企画しました。

今回は、夏休み特別プログラムとして行ったプール体験の様子をレポート。

プールといえば夏の定番イベントですが、障害のある子どもを持つ親にとって、実はハードルが高いのが現実。

だけど子どもたちは水が大好き!sukasuka-kidsの活動の中でプールを体験できたら…という思いから今回の企画が実現しました。

今年度のプールプログラムは全3回。今回は記念すべき第1回と、2回目の様子を合わせてレポートします。

障害をもつ子どもとプール…ハードルが高いのはなぜ?

sukasuka-ippoのメンバーはほとんどが障害児のママ。
とはいえ障害種や程度がバラバラなので、悩みも違えばいろいろな目線からの意見が集まります。

例えば…

  • 初めての場所は緊張して落ち着きがなくなってしまう…泣いて迷惑をかけてしまうかもと思うと気が進まない。
  • 身体障害があり歩行にふらつきがあるので、すべって転びそうで気が抜けない。支えながらずっと付き添うのは大変!
  • 水が好きすぎて、一度入ったら連れて帰るのが大変…
  • 男の子で体が大きくなってきた。母親と一緒の更衣室では難しいし、1人で男子更衣室に行かせるのは心配。

など、さまざまな理由でプールが ”行きにくい場所” であることがわかります。

下見やスタッフ配置、保護者への説明まで
安全にプール体験をするためのsukasuka-kidsのとりくみ

sukasuka-kidsを利用している児童13名のうち、支援の必要なお子さんは9名(2018.08現在)。

水の中に入る、ということは命の危険と隣り合わせでもあります。何より安全に楽しめるよう、sukasuka-kidsでは事前に色々な準備をしました。

point.01
きちんと子どもたちに目が届くよう、障害者温水訓練室を利用

子どもたちの中には、動きの多い子やてんかんを持った子もいます。
スタッフがひとりひとりの様子にしっかりと目を配りながら安全にプール体験をするには、

  • 限られた空間であること
  • 他の利用者のいない貸切であること

が必要だと考えました。

そこで、以前sukasuka-ippoの取材のなかでお邪魔したことのある『くりはま花の国プール』の障害者温水訓練室を候補にあげ、kidsのスタッフで下見へ。
利用条件をしっかりと確認し、団体登録をして貸切で利用しました。

■くりはま花の国プールHP
http://yokosuka-arena.jp/kurihama/

関連記事>>

point.02
着替えの介助が必要な子どもたちのために、更衣室の確認は必須

障害児を育てる保護者に共通する悩みとして多いのが、着替えの問題。小学生とはいえ、1人で着替えるのはまだ難しい…というお子さんが多いなか、プールの着替えの場所について、男の子でも女子用更衣室を使わせてもらう可能性があることなどをプール管理者の方と相談させていただきました。

今回は、現地に着いてからの混乱などを防ぐため、kidsで着替えをしてから出発するようにしました。

point.03
プール活動中の監視は水中・水上で役割分担

通常の保育時よりスタッフの人数を増やし、

  • 一緒にプールに入るスタッフ …子どもたちが手の届く範囲にいること
  • プールサイドのスタッフ…対角線に配置し、死角をなくす。子ども2~3人につき1人のスタッフという割合。

と担当を決め、監視の工夫をしました。

プールサイドにいるスタッフと入水しているスタッフとで常に声を掛け合い、

  • 人数確認
  • 水分補給
  • トイレの付き添い

などに気をつけながら実施。

また、てんかん発作のあるお子さんについてはプール入水時に発作が起きてしまった時の対処法を確認しておきました。
(参考リンク>>【てんかんinfo】発作時の対処法

point.04
プールでの熱中症にも警戒。休憩&水分補給を心がけ

屋内のプールということで熱中症の心配はないように感じますが、水の中に入っていても人は運動するとしっかり汗をかいていると言われています。

30分~40分に1回は5分休憩をとり、そのたび水分補給をさせるように心がけました。

1回目┃スタッフも子どももドキドキで迎えたプール初日
安全第一!まずは活動の流れや子どもの様子を確認しながら慎重に実施

朝からワクワク、そわそわの子どもたち

プールかばんを持って来所した子どもたち。「プール、いつ行くの~?」「浮き輪持ってきたよ!」と朝から元気いっぱいです。

昼食後、いよいよ水着に着替え!

「もう着替えていい?」お昼ごはんをいつも以上に早く食べ終える子も。トイレを済ませてから水着に着替えます。


▲準備OK!と、送迎の車を待つ間にパシャリ!

『くりはま花の国プール』に到着!荷物をロッカーに入れて、いざ準備体操!

プールの管理員さんに「こんにちは~お願いします!」と元気にあいさつをしてから、障害児プール用の専用ロッカールームへ荷物を置き、プールサイドへ。

さあ、みんなで準備体操するよ~!

しっかり手足を伸ばしてほぐしておきます。

いよいよプールの中へ!


▲水に入ると「気持ちいい~」と言いながら笑顔になる子どもたち。


▲おうちから持ってきた浮き輪で遊んだり、


▲訓練室内にあったビート板や大きなマットも自由に使うことができました!


▲30分に1回、5分間の休憩を取り水分補給。トイレの声掛けもこのタイミングで。

2回目|プール指導の専門家が一緒に参加
水泳の楽しさを体感!安全面でのアドバイスもしっかり

2回目のプール活動に参加してくれたのは、障害のあるなしに関わらず水泳を楽しんでほしいという思いで活動されている『39 Enjoy Swimming』代表・宮浦さん。
実はkidsに通う子どもの保護者でもあり、障害児を育てるお母さんです。
水泳のインストラクターである知識と経験を活かし、みんなが楽しく安全に遊べる方法をレクチャーしてくれました!

『39 Enjoy Swimming』ってどんな団体?

△『39 Enjoy Swimming』チラシ(クリックで拡大できます)

代表である宮浦さんが娘さんの障害をきっかけに立ち上げた任意ボランティア団体です。
どんな子がどんな目的でも、礼儀やルール・マナーを守って水泳を楽しみながら成長できることを目指しています。

『39 Enjoy Swimming』で大切にしているルール
挨拶をすること
・待てること
・聞けること
・練習は頑張ること
・プールを楽しむこと

宮浦さん  水泳は障害の有無に関係なく誰でもできる生涯スポーツ。水慣れ・リハビリ・余暇活動・リフレッシュ・競技など、目的に応じて楽しめます!

宮浦さん協力のもと、プール活動スタート!

01. 準備体操

01.まずは体ほぐし。
ジャンプ!ジャンプ!

02.屈伸運動で足の曲げ伸ばしもしっかりと!

03.首も前後左右に動かし柔らかくしておきます。

02. 入水のあいさつ

プールに入る前に、施設の方やプールに向かって「よろしくお願いします!」と入水のあいさつ。

03. 水慣れプログラム┃バタ足


▲プールサイドに座って宮浦さんから今日の活動のお話を聞きます。


▲子どもたちに話をする時は、声をかけるだけでなく指を出すことで視覚的にも子どもたちの意識を向けやすくするコツを教わりました。


▲まずは自由に足をバタバタ!

と、ここで宮浦さんからバタ足のレクチャーが。

▲さてこの2つの写真。どこが違うかわかりますか?

正解は…足先の向き!
左の写真は足先が外向きになっているのに対し、右の写真は足先が内側に向いています。
バタ足をする時は、足先を内側にするのが正しいやり方なんだそうです。


▲足先の向きを意識しながら、うつ伏せでのバタ足も練習!

04. 水に顔つけ&ブクブク

手を繋いで輪になり、「水に顔をつけて20数える」に挑戦。

鼻から下だけ沈めてブクブクする子もいれば、ゴーグルで水中を眺める子、潜れる子はもちろん潜ってOK。
子どもたちそれぞれのやり方で頑張りました。


▲壁の手すりに沿って、1人ずつウーン、パっ!の練習。

05. 自由あそびタイム!


▲潜って大人の足にタッチしてみたり、


▲アーチの下をピョンピョン歩いてみたり…

▼宮浦さん持参の水中カメラが、子どもたちの目線や楽しそうな表情をキャッチ!

06. 休憩・水分補給
07. みんなでゲーム

ゲームその①┃じゃんけん電車

ルールは簡単。出会った人とじゃんけんをして、負けると勝った人の後ろにつきます。


▲どんどん列がつながって、最後は1つの長~い電車に!

ゲームその②┃リレー


▲2つのグループに分かれてリレー。


▲アーチをくぐって、先にすいかのビーチボールにタッチした方が勝ち!

・・・

あっという間に時間が過ぎ、プール活動終了となりました。

08. 退水あいさつ


▲最後に退水プールに向かって「ありがとうございました!」とあいさつ。


▲施設スタッフさんにも元気にお礼を言います。

・・・

終了後、宮浦さんよりご感想をいただきました

9人の子どもたちに対し私を含め5人の先生が入水し陸上での監督者として2人の先生が引率されていた事は安全面で安心できる設定でした。

今回は初めてだった事もありましたが、学童のプール遊びなので、水泳指導、教室ではなく子どもたちの様子をゆっくり見ながら水の中で一緒にenjoyしようと遊びを目的にしました。

楽しい雰囲気の中、入水前後の挨拶がしっかりできて、先生の話を聞いて、順番を待ち、練習を頑張り、たくさん遊びました^_^

はじめは怖い、できないと言っていた子も遊びながらいつの間にか安心できて水に慣れていけました。

皆がそれぞれ少しでもプール活動を通して、自信が持てるようになればいいなと思います。

・・・

ということで、新しい試みとして取り入れた今年のプール活動全3回を無事に終えることができました。

プロの先生に指導してもらえたことも含め、子どもたちだけでなくスタッフにとっても大変貴重な時間になりました。実際に活動してみてわかることや、まだまだ学ばなければいけないことがたくさんあることを実感。

学んだことを糧にし、これからの活動に繋げていきたいと思います。

2018.08
文┃misa
撮影┃misa・yoshimi
写真加工┃misa・pototon
編集┃Yuka Kaneko

The following two tabs change content below.

sukasuka-kids

2018.04、久里浜商店街内にオープンした障害のある子もない子も共に生きるインクルーシブ学童。利用児童募集中!見学・相談は随時対応。月1回開催のミニイベント『kids-act』や一時利用プランでの体験も歓迎します!
タイトルとURLをコピーしました